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入院の先輩
入院なんて、出産以外では初めてです。
いや、妊婦のときにインフルエンザをこじらせてちょっと入院したことはあったか…。
でもこんな長期の入院は初めてよ。
入院なんて、ほんとイヤです。気分滅入るし、夜眠れないし…。
そうそう入院なんてするもんじゃないですね。
ところが、我が家には「入院のセンパイ」がいました。
ティガーです!!
ティガーは私のお見舞いに来た時に、私の入院患者の証のリストバンドを見て、言いました。
「なつかしいなぁ~。
ボクも付けてたよ。」
そう、ティガーが幼稚園の年長のときに入院生活を経験したのです。
しかも私が入院していたのと同じ病院で。
そして、遠い目をしながら、今まで知らなかった衝撃の事実を語り始めたのです。
**************
ティガーの頭には生まれつき「脂腺母斑」というアザがありました。
ちょうど髪の毛の渦のあたり、頭頂部でかなり目立つ場所に大きなハゲがあるわけです。
最初はただのハゲだと思っていたので、目立つけど、仕方ないな~と思っていました。
しかし、これは「脂腺母斑」といって、思春期になると、そこに脂がたまって腫れてきたり臭いがしたりするらしいの。
さらに、おじさんになったころには、3割の確立でそこに腫瘍ができて、その腫瘍のうちの3割が悪性になる可能性がある。と言われました。
要するに、この「脂腺母斑」をそのままにしてる人が100人いたとして、そのうちの30人に腫瘍ができて、そのうちの9人に悪性腫瘍ができる可能性があるってことでしょ?
それって結構な確率ですよね。
だから、普通は思春期迎える前に取るものらしいんです。
小学校に入ると、それでからかわれるかもしれないしね。
ハゲを隠すためには、誰よりも背を高くするか、アフロにするかしかないと思ったけど、それはどうも非現実的なので、幼稚園のときに取ることにしたんです。
手術と言っても、ほぼ表皮の部分を削り取って、髪の毛の渦に合わせて縫合してハゲをきれいさっぱりなくしちゃうっていう30分もかからない手術です。
中学生くらいなら部分麻酔でできますが、小さい子は動くしわめくしということで全身麻酔。
全身麻酔だと当然入院が必要になるわけです。
********************
全身麻酔のため、検査や羅点滴やらのため、手術前日から入院。
夜8時に面会時間終了。
私が帰るときにはそれはもう大変な暴れよう。
この世の終わりかと思うくらいの泣きっぷりでした。
私も後ろ髪惹かれる思いで帰って来ました。
で、ここから先は、つい先日、つまり5年たって初めて知った事実なんですけどね…。
ティガーは遠い目をして語りだしました。
あのとき、あんまりにも怖かったから、ボク逃げ出そうって決心したんだ。
まずは追手がこないように、腕のわっかを食いちぎったの。
(これがあると電波かなんか発して見つかると思ったらしい。)
それから、点滴を引き抜いたんだ。
(テープと包帯で結構しっかり泊まっていたと思うんだけど…。)
おばあちゃんからもらったモリゾーとキッコロも一緒に連れて行かなきゃ。
(愛知万博の年だったので、名古屋のおばあちゃんから手術頑張れるようにもらった万博のキャラクターのぬいぐるみ。)
お部屋から出て、廊下に行ってどうしようか考えてたらね
すぐに看護師さんに見つかっちゃったの。
だからボク泣きながら聞いたの。
「おうちはどっちですか???」
「おしえてくださいっ!!!」
って。
はぁ~~~???
そんな話全然知らなかったよ。
翌日、手術の日に病院に行ったときにも看護師さん何にも言ってなかったし。
そういえば、手術のあと、普通の大部屋じゃなくて、
「今日はこちらの赤ちゃんが寝てる別室にしますね~。」
と言って、幼稚園児なのに、ベビーベッドが一回り大きくなったようなえらく柵が高いベッドで寝させられてたなぁ…。
今思えば、「逃亡防止」だったんですね。
(この状態で逃亡されたら、かなり危険ですからね。)
まるで脳の手術したかのような頭の包帯ですが、実際には頭頂部の皮膚を一部切り取って縫い合わせただけです。
ちなみに、ティガー、左腕骨折してるわけじゃありません。
点滴、引き抜かないように添え木してぐるぐる巻きにして固定してあるだけです。
そして、点滴の支柱についてる白い機会は
「点滴が止まったら、ピーっと鳴る機械」です。
そして、手術当日ももちろん号泣。
この日は、手術して傷口痛いし、麻酔の後で気持ち悪いし、もっとサメザメをした悲しい泣き方でした。
で、結局、本当は、手術前1泊、手術後3泊の予定が、手術後1泊で退院。
翌日から通院することになりました。
傷口もきれいで退院でもよし、っていう判断はもちろんのこと、じつはこんな大胆な逃亡劇をしていたとか、夜中ずっと泣いていたとか、そういうことも早い退院の理由としてあったんでしょうね。
でもそれを親に言わないのは、看護師さんの懐の深さというか、病院側の優しさなんだと思います。
でも、5年たった今、初めて
「点滴引っこ抜いて、モリゾーとキッコロと病院を逃げ出そうとした」
と聞いて、ものすっごくびっくりしました。
今だから笑って聞けますけど。
その時の看護師さんがいたら、謝りたい…。
太郎くん、5か月で1週間も入院なんて、さぞかし心配だったでしょう。
ティガーの頭には、結局大きな傷が残ってしまい、その後その傷を小さくするために何度も手術を受けています。
でも入院は絶対に嫌だということで、
部分麻酔の日帰り手術で頑張っています。
先生からも「我慢強い」と褒められます。
「入院する我慢」
「部分麻酔で手術する我慢」
どっちがえらいんでしょうね…?
幼稚園児なんていちばん入院には難しい年頃だと思うのですが…。たいへんでしたね。わが子の泣き声を聞きながら帰るのは本当に辛かったでしょう。今だからこそ、笑って話せるけれどね。
堂々と逃げ出そうとするティガー君って、なんだかこのころから「タダものではない!」ってお子さんで、おもしろいですね(今だから!笑)今は手術跡もないのですか??
太郎もまだ5カ月の時に1週間入院しましたが、そんな小さい時でも充分気持ちがあるようで辛かったです。やっぱり健康が何より大切!!ということなんですね…。
太郎くん、5か月で1週間も入院なんて、さぞかし心配だったでしょう。
ティガーの頭には、結局大きな傷が残ってしまい、その後その傷を小さくするために何度も手術を受けています。
でも入院は絶対に嫌だということで、
部分麻酔の日帰り手術で頑張っています。
先生からも「我慢強い」と褒められます。
「入院する我慢」
「部分麻酔で手術する我慢」
どっちがえらいんでしょうね…?
幼稚園児なんていちばん入院には難しい年頃だと思うのですが…。たいへんでしたね。わが子の泣き声を聞きながら帰るのは本当に辛かったでしょう。今だからこそ、笑って話せるけれどね。
堂々と逃げ出そうとするティガー君って、なんだかこのころから「タダものではない!」ってお子さんで、おもしろいですね(今だから!笑)今は手術跡もないのですか??
太郎もまだ5カ月の時に1週間入院しましたが、そんな小さい時でも充分気持ちがあるようで辛かったです。やっぱり健康が何より大切!!ということなんですね…。